利用者さんにもさまざまな方々がおり、支援方法もさまざまだ。
基本的には決められた手順に従い支援をおこなっていくが、支援は日常生活全般であり多岐にわたる。
また、各ご家庭で決め事もあるので、同じ支援でも全く同じ支援など無い。
初めのうちは手順を覚えることに必死だった。
「こんなにたくさんのことが、時間内にできるだろうか」と不安に思っていたが、そのうち自然と覚え
できるようになった。
しかし、普段の支援ができるようになると、それだけではないことに気づく。
いつもしている支援の合間に、利用者さんから要望を言われることがある。
例えば「テレビのリモコンを取ってほしい」や体位交換が一人でできない利用者さんなどは「横になり
たい」といった要望もある。
利用者さんによっては、手の届く範囲に置いてある物でも支援者にとってもらおうとされる方もいる。
私は「お体の為にも体を動かれることを意識してくださいね」言いながら、取ったりする。
そんないろいろな要望を言われる中、私は毎回『言われた時に言われたように』しており、利用者さん
にも満足して頂いていると思う。
利用者さんによっては、あまり話そうとされない方もいる。
だから、そういう要望を聞くことでコミュニケーションをとる良い機会にもなると考える。
それに、要望を聞き利用者さんの思う通り支援にしていくと、利用者さんからの印象をよくすることに
つながるだろう。
また、そういった時に気付く事柄はヒヤリハットの事前の気づきにもなり、重大なミスを未然に防ぐこ
とにもつながると思う。
だが、毎回『言われた時』にだけしていてよいのだろうか。
『毎回言われること』は普段からすることにした方が良いのではないだろうか。
あるいは、こちらから声を掛けるようにした方がいい場合もあるのではないだろうか。
私はそうだとも思うし、そうでないとも思う。
利用者さんによって考え方は違うし、支援方法も付き合い方も変わって当然だと思う。
しかし同時に、共通していることもあると思う。
それは、『利用者さんの立場にたって考える』ということだ。
「なぜ、この方はこうしてほしいのか」
「なぜ、この人は今言うのか」
「なぜ、この子はこのような行動をとるのか」
より良い支援を目指して、それらを考えながら支援をおこなう事を私は心がけている。